大沢商会グループ(2010 S/S NEW PRODUCTS)

異彩を放つ個性派が集う、ネクスト・トレンドの発信拠点


異様なまでに、でっぷりと膨らんだ迫力のサイドビュー。こちらはシンガポールで生まれた新進気鋭のウォッチブランド「アジムート」の新作。去る6月9日に開催された、大沢商会の新製品発表会で目撃したユニークウォッチです。



モデル名は「エクストリーム1 ディープダイバーズ」。右はその正面から見た写真です。スクエアケースを採用しながら、2000m防水を達成した画期的なダイバーズウォッチで、ヘリウムガス・エスケープ・バルブも装備。通常、スクエアケースにはネジ込み式のケースバック(裏ブタ)が使えないために、防水性能を高めることが難しいといわれています。が、こちらの時計は、ミドルケースとケースバックを一体型のワンピース構造にすることで防水性能を高めることに成功しています(ですから、ムーブメントは裏からではなく、ダイヤル側から組み込むことになりますね)。縦56.5mm×横46mmの迫力のスクエア・ダイバーズは、よく日焼けしたマッチョな腕元にぴったり。スクエアケースに対して、逆回転防止べゼルを装備したダイヤルが、まるで潜水艦の“船窓”を想起させてくれます。発売は9月で、価格は38万8500円を予定。








こちらも同じく大沢商会が取り扱う高級ウォッチブランドの「ピエール・デ・ロッシュ」。スイスの有名なエボーシュメーカー(ムーブメントを製造する会社)の「デュボア・デプラ」一族が創立した実力派です。左のモデルは、独創的なディスク表示が特徴の新作「ペンタ」。何がユニークって、モデル名が示すとおり、トータル5枚のディスクの回転によって、時の経過を表示している点が面白い。すなわち、ダイヤルの12時位置には2枚のディスクを用いてデイトを大きく表示。3時位置にはクロノグラフの30分積算計を、そして6時位置には12時間積算計を、9時位置にはスモールセコンドを、すべてディスクの回転で表示しています。さすがデュボア・デプラという強力なバックボーンを持つ、ピエール・デ・ロッシュならではのトリッキーな新作。トータル5枚のディスクの回転は、針の表示とは違って動きがダイナミック! 見ていて飽きがきませんね。発売は11月で、価格は178万5000円(SSケース)を予定。






これまでの2本は本格的な機械式時計でしたが、こちらは一転、カジュアルで前衛的なデジタルウォッチ。昨年末に日本に上陸したばかりのドイツブランド「01 THE ONE(ゼロワン・ジ・ワン)」のニューモデルです。それにしても、時間を表示するための数字がいっさい存在しないという変わった時計。どうやって時間を読むのかわかりますか? 実はケースサイドのボタンを押すことで、フェイス左の縦2列に並んだ12個のLEDが光って“時(アワー)”を表示。同じく、左から3列目に並んだ5個のLEDが光って“分(ミニッツ)”の一桁目を、そして右2列の9個のLEDが二桁目を表示します。ちなみに、写真は7:24を表示しています。なかなか慣れないと分かりずらいのですが、ファッションとして楽しむ分にはとってもユニーク。モデル名は「Ibiza Ride Plastic」で、オールラバーの外観もキュートです。トータル4色のカラーがラインアップしています。価格は、1万1550円。






ここに紹介した以外にも、新作はまだまだ盛りだくさん。大沢商会の取り扱いブランドといえば、ドイツ生粋のバウハウスウォッチの「ノモス」も有名なんですが、残念ながら今回の発表会にはサンプルが間に合わず、写真だけのお披露目。ストラップにスウェード革を採用したものや、ケースにブラックPVD加工を施したりといった、素材にこだわった意欲作が揃っているようなのですが……。店頭に並ぶのが楽しみです。


写真提供/大沢商会グループ(http://www.josawa.co.jp


(ヒラヤマ)

CLUB BREITLING MEMBERS SALON 2010

ブライトリング・ジャパン最大のビッグイベント


去る5月下旬に、ブライトリングのメンバーズサロンが開催されました。会場の恵比寿ガーデンホールには、今年も大勢の“クラブ・ブライトリング”メンバーが集結。今年が初参加となる筆者は、その場の盛大な雰囲気に圧倒されちゃいました。


クラブ・ブライトリング(CB)とは、ブライトリングの正規購入者なら無料で加入できるメンバーズクラブのことです。ブライトリングは、年に1回、春先のバーゼルフェアで発表された新作を、CB会員限定でいち早く紹介する「メンバーズサロン」を開催しています。それが今回のイベント。恵比寿ガーデンホールを3日間も借り切って行うとは、ブライトリングのカスタマー重視の姿勢には、ホント頭が下がる思い。東京の前には大阪で、それから6月19・20日は名古屋でも開催されます。




なかでも、個人的に気にいった新作がこちら。日本限定50本の「ナビタイマー・ストラトス」です。直径38mmという小振りなケースに、フライト時に必要な10分間積算計をはじめとする“4つ目玉”を浮かべた文字盤を装備。なんというか、この小型高性能ともいうべき、ぎゅっと詰まった感じがいいんですよね。しかも、モデル名のとおり、空と宇宙のあいだにある“ストラトスフィア(成層圏)”の色味をイメージした文字盤のカラーリングが、これまたシブい! 18レッドゴールドとのコンビネーションで、ヴィンテージライクな印象に仕上げています。

とはいっても、新作だけではないんですね。メンバーズサロンの会場にはブライトリングのフルコレクションが展示されていました。しかも、豊富な文字盤カラーや、ストラップのバリエーションも用意。決して店頭では見られないほどの、膨大な数のブライトリング製品が並んでいました。それらをたくさんの人々が、実際に手に取って、試着して、その場のスタッフと楽しそうに歓談している。はばかりながら業界に身を置くものとして、見ていて感動的な光景でした。そのほか、クロノグラフ・ムーブメントの分解実演などのイベントもあって、会場は大にぎわい。ブライトリングの公認技術者による、時計の無料診断コーナーにも長い行列が出来ていました。




ちなみにメンバーズサロンで紹介された今夏のイベントに、右の写真のようなユニークなものがありました。CBメンバーのお子さんのために開催される「スタジオブライトリング・ウォッチアカデミー」です。ブライトリングの公認技術者が講師をつとめる時計の“お勉強会”で、エジソンよろしく時計の分解などが楽しめます。親子で機械式時計の面白さを体感できるチャンスですし、お子さんを味方につければ、なにかと奥さまへの説得もスムーズになるのでは!? http://www.studiobreitling.com
(ヒラヤマ)

TOKYO WATCH OUTLET(Shop Info)

正規品の時計が最大70%OFF!


6月2日、東京のディープタウンである台東区の入谷に、時計専門のアウトレット・ストアが誕生しました。その名も“トウキョウ ウォッチ アウトレット(TWO)”。正規品の時計をディスカウント価格で提供するという、業界初の試みに注目が集まっています。

というわけで、早速行ってまいりました。決して交通アクセスに恵まれた立地ではありませんが、表参道や銀座などのショッピングタウンを避けているあたりが、かえってアウトレットっぽくて興をそそりますね。

ちなみに来店する前にもらった案内状には、“30〜70%のディスカウント”と書いてありました。こりゃ、30%スレスレが関の山かな〜なんて思ってたんだけど、実際に行ってみると、半額くらいまで値引きされたお値打ち商品がゴロゴロ。もちろん、アウトレットですから「キズ」「廃盤」「型落ち」といった、もっともな理由があっての値引きなわけです。

取り扱いブランドも、なかなか錚々たるメンツです。オリスや、アルピナフレデリック・コンスタント、アラン・シルベスタインなど、雑誌等でもおなじみの人気ブランドが勢ぞろい。ヴィンセント・カラブレーゼ×横尾忠則なんていう、なつかしのコラボモデルも展示されていました。しかも、すべてが正規品なわけですから、偽物なんかが紛れ込む余地もなく安心してショッピングが楽しめます。さらに、メンテナンスをはじめとするメーカーからの手厚いサポートも通常どおり受けられます。




たとえば、ほんの少しキズがついただけで、通常のショップには置けなくなった新製品などが、大幅に値引きされてTWOの店頭に並んだりするわけです。お客さんにとっても良い話しですし、メーカー側にしても処分に困った在庫が減るわけですから、これはありがたい話し。オープン時の段階では、取り扱いブランド数は29、在庫は約200本ということですが、今後さらに増えていくそうです。






なかには数百万も値引きされた複雑時計があったりして。どんな掘り出しモノに出くわすか、宝探し気分でどうぞ。

住所/東京都台東区入谷1-1-1 
営業時間/11:00~20:00


(ヒラヤマ)

ISETAN MEN'S FW2010 (Press Presentation)

リアルを見据えるドイツ時計の叡智


時計といえばスイスが有名だけど、ドイツ時計の魅力もなかなか。5月28日に開催された「伊勢丹メンズ館」の2010秋冬コレクションのプレス発表会では、そんなドイツ時計の隆盛を物語るトピックスに出会いました。


(上の写真はプレゼンテーションの場に置かれていた、機械式時計の伝統的な工作器具です)



もともと伊勢丹メンズ館の1Fの時計コーナーには、たくさんのドイツブランドが展示されています。ドイツウォッチの中では比較的知名度の高い「ノモス」や「ミューレ グラスヒュッテ」から、知るヒトぞ知る的な「ヘンツェル」「マイスタージンガー」などなど。


ドイツ時計の特徴は、まず時計をファッションである前に、日常生活の“道具”として捉えている点でしょうか。多くのブランドが熟練職人による手作業で、ていねいに時計作りを行っています。いわゆる“モノがいい”という表現がぴったりなんですね。見た目も硬派でカッチリしていて、好感が持てます。クオリティの高さに比してコストパフォーマンスも非常に高く、お値頃感もひとしお。ここ数年でドイツ時計の人気は、一部の時計ファンだけでなく、幅広い層に広がってきました。





伊勢丹メンズ館でも、今後さらにドイツブランドには力を入れていくそうです。8月末からは、日本でも人気が高い「シャウアー」を、さらに今年日本に初上陸したばかりのとってもコアなクラフト系のブランド「トーマス・ニンクリッツ」を入荷する予定。6月末から開催される「ワールドウォッチフェア」では、一部入荷発売もあるそうなので要チェックです。
(ヒラヤマ)

FREDERIQUE CONSTANT(新製品発表)

ジュネーブ発のアフォーダブル・ラグジュアリー



今日から初めてブログをつけますが、第一弾目は、ジュネーブの本格派ウォッチ・マニュファクチュールのイベントレポートになります。


5月25日、グランドハイアット東京で開催された「フレデリック・コンスタント」の新作発表会に出席しました。スイス本国からCEOのピーター・スタース氏が来日し、偉大なる音楽家ショパンの生誕200周年を記念した、オマージュモデルを披露。春先のバーゼルフェアには出品されなかった幻の(?)逸品なため、オフィシャルで見られるのは今回が初です。


ベゼルにステップをつけた直径40mmの新型ケースに、ピアノの鍵盤をモチーフにしたギョシェ仕上げのダイヤルを備えています。個人的にはケースの形が、ころんと丸みを帯びていて、とってもクラシカルでかわいらしい印象を受けました。腕なじみも良さそうで、特にYGプレートが施されたモデルの方はブラックタイの手元にもぴったり。


価格はSSケースで14万7000円、YGプレートが施されたモデルでも15万7500円を予定。さすが、アフォーダブル・ラグジュアリーの急先鋒たる時計ブランド、フレデリック・コンスタントならではのリーズナブル価格です。ちなみに、ショパンへのオマージュモデルをオフィシャルで制作するために、フレデリック・コンスタントは、約8ヶ月間かけてポーランド政府と交渉を行ったとか。ですから、公式にショパンの生誕200周年記念と名乗れる時計は、こちらのモデルが唯一ということになりますね。限定数は各1810本。発売は6月からを予定しているそうです。
(ヒラヤマ)